- ファネルの意味と、代表的な3つのモデルがわかる
- ファネル各段階の顧客心理と、対応する施策を一覧で把握できる
- 自社の集客の「どこが詰まっているか」をファネルで特定できるようになる
「ファネルという言葉をよく見かけるが、図はわかるようで、実務にどう使うのかがわからない」——マーケティング用語の中でも、知っているつもりで止まりがちな概念です。
ファネルの本当の価値は、きれいな図ではありません。「集客のどこが詰まっているか」を数字で特定する診断道具として使えることです。使えるようになると、施策の優先順位に迷わなくなります。
この記事では、中小企業のWeb集客を支援しているマーケティングの専門家として、ファネルの意味・種類・実務での使い方を解説します。
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ファネルとは?意味と語源
ファネル(funnel)とは英語で「漏斗(じょうご)」のこと。マーケティングでは、顧客が「知る」から「買う」に至るまでに、段階を追って人数が絞り込まれていく様子を漏斗の形に例えた概念です。
たとえば、広告で1万人に知られ、1,000人がサイトを訪れ、100人が資料を請求し、10人が購入する——上から下へ細くなっていくこの流れがファネルです。各段階の「通過率」を見ることで、どこで顧客がこぼれているかが定量的にわかります。
代表的なファネルモデル3つ
1. パーチェスファネル:購入までの基本形
認知→興味・関心→比較・検討→購入、という最も基本的なモデルです。消費者心理のAIDMA・AISASなどの型も、この流れを言い換えたものです。まずはこの基本形で自社の数字を眺めるところから始めれば十分です。
2. インフルエンスファネル:購入後に広がる逆漏斗
購入→継続→紹介・発信、と購入後にむしろ広がっていくモデルです。SNSとクチコミの時代には、既存客の発信が新規の認知を作ります。店舗ビジネスのクチコミ獲得やBtoBの事例公開は、このファネルへの投資です。
3. ダブルファネル:2つをつなげた全体像
パーチェス(絞り込み)とインフルエンス(拡散)を砂時計型につなげたモデルです。「新規獲得」と「既存客の活性化」を1枚の地図で考えられるのが利点で、リピートが命の業種(店舗・サブスク・顧問業)では、こちらで全体を設計する方が実態に合います。
ファネル各段階の顧客心理と施策の対応表
| 段階 | 顧客の心理 | 主な施策 | 見る数字 |
|---|---|---|---|
| 認知 | 「そんな解決策があるのか」 | 広告・SNS・プレスリリース | 表示回数・流入数 |
| 興味・関心 | 「自分に関係ありそうだ」 | 記事・動画・メール/LINE登録 | 読了率・登録数 |
| 比較・検討 | 「どれにするか・本当に大丈夫か」 | 事例・料金ページ・LP・お客様の声 | LP到達数・滞在 |
| 行動 | 「今、決める理由はあるか」 | オファー・CTA・フォーム改善 | CVR・問い合わせ数 |
重要なのは、段階によって顧客が求める情報がまったく違うことです。認知段階の人に料金表を見せても響かず、比較段階の人に啓蒙記事を見せてももどかしい。「誰に・どの段階の情報を届けるか」のズレが、成果が出ない原因の大半を占めます。
LPはファネルのどこで働くか
LP(ランディングページ)は主に「比較・検討→行動」の橋渡しで働きます。ただし、どの段階から来た訪問者かで、作るべきLPは変わります。
- 認知段階からの流入(SNS広告など):問題提起から始めて教育するLP。いきなり売り込まない
- 比較段階からの流入(検索広告など):すでに探している人なので、強み・実績・オファーを前に出す
- 行動直前の流入(指名検索・再訪):迷いを消す情報(保証・FAQ・申し込み手順)を厚く
LPの構成の組み方は『LPの構成』、段階の橋渡しを設計する全体像は『Web集客の方法8選』を参考にしてください。
実務でのファネルの使い方:詰まりの特定
ファネルの実務価値は診断にあります。使い方は3手順です。
- 各段階の数字を並べる(流入→LP到達→フォーム開始→送信完了)
- 通過率が極端に低い段階=「詰まり」を見つける
- 詰まっている段階「だけ」に施策を打つ
なお「ファネルはもう古い。顧客行動は直線的ではない」という指摘があります。半分正しくて、実際の顧客は段階を行き来しますし、SNSで一気に購入まで飛ぶこともあります。それでも、数字のボトルネックを見つける診断道具としてのファネルは現役です。地図が単純化されているからこそ、詰まりが見えます。
ファネルについてのよくある質問
- ファネルとカスタマージャーニーは何が違いますか?
-
ファネルは「人数の絞り込み」を段階で見る量的な地図、カスタマージャーニーは「1人の顧客の体験・感情」を時系列で追う質的な地図です。詰まりの発見はファネル、詰まりの原因の理解はジャーニー、と使い分けると実務で機能します。
- 小さな会社でもファネルを設計する意味はありますか?
-
あります。むしろリソースが限られる会社ほど「詰まっていない段階に施策を打つ無駄」が致命的です。月の問い合わせが数件でも、流入→LP→問い合わせの3点の数字を見るだけで打ち手の優先順位が変わります。
- BtoBのファネルはどのくらいの期間で見るべきですか?
-
商材によりますが、BtoBは認知から受注まで3ヶ月〜1年かかるのが普通です。月次の数字だけで判断せず、四半期単位で各段階の推移を見ると実態がつかめます。
- 「ダークファネル」とは何ですか?
-
計測ツールに映らない検討行動(SNSのDM・社内の口コミ・チャットでの相談など)のことです。数字に出ない領域が増えているのは事実ですが、対策は「計測を諦める」ではなく「問い合わせ時に『何で知りましたか』を聞く」といった一次情報の収集です。
まとめ
この記事の要点を整理します。
- ファネルとは、認知から購入へ人数が絞られる流れを漏斗に例えた概念
- モデルは3つ:パーチェス(基本形)・インフルエンス(購入後の拡散)・ダブル(全体像)
- 段階ごとに顧客の求める情報は違う。LPも流入段階に合わせて作り分ける
- 実務価値は「詰まりの特定」。数字を並べ、詰まった段階だけに施策を打つ
「自社のファネルのどこが詰まっているのか、数字の見方から確認したい」という方は、私たちマーケティングサポートの無料相談をご利用ください。アクセス解析を一緒に見ながら、その場で詰まりを特定します。
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